分類とそれぞれの特徴
ケアハウスはC型軽費老人ホーム
ケアハウスと呼ばれている施設は、A型、B型、C型の3種類がある軽費老人ホームのうちのC型にあたります。A型が食事サービスありでB型は自炊、C型は食事サービスと生活支援サービスありというのが各施設の概要です。A型とB型の軽費老人ホームは1990以降新たに設置されておらず、2008年よりC型のケアハウスに統一されることが決まりました。ケアハウスには「一般型」と「介護型」があり、それぞれの施設への入居費用は所得によって決定されます。どちらのタイプの施設も比較的安価で利用できるため、高齢者が増加する今後は利用を希望する人がさらに増えていくことが予想されています。
一般型と介護型の特徴
一般型ケアハウスは、独立した生活に不安がある60歳以上の高齢者向けの施設です。入居にあたっての初期費用は0〜30万円、月額利用料は6〜17万円程度で、所得によっては事務費が軽減されます。一般型ケアハウスのサービス内容には食事サービスや生活支援サービス、緊急時の対応などが含まれていますが、介護サービスの常設はありません。一般型ケアハウスは要介護状態になると退去しなければなりませんが、介護度が軽い場合には外部の介護サービスを利用しながら住み続けることができる場合もあります。
介護型ケアハウスは、特定施設入居者生活介護の指定を受けた施設です。入居にあたっての初期費用は0~1,000万円と幅がありますが、月額利用料は一般型ケアハウスと同じく6〜17万円程度です。介護型ケアハウスの場合、要介護度が上がってもそのまま住み続けることができます。先々の心配がないことから介護型ケアハウスへの入居を希望する人が多く、入居待ちの状態となっている施設も少なくありません。
ケアハウスのメリットとデメリット
介護型ケアハウスは要介護度が上がっても住み続けることができますが、一般型ケアハウスの場合は身体が不自由になると次の住まいを見つけなければなりません。身体が不自由になってから先の住まいについて心配をしなくてよいことから、介護型ケアハウスは入居待ちが出るほどの人気です。介護型ケアハウスの待機期間は短いと1ヶ月程度ですが、長い場合には1年以上続いてしまうことがあります。ケアハウスへの入居を希望している場合には、入居待ちが長くなる可能性も踏まえて複数の施設を検討しておく必要があります。ケアハウスの入居条件や費用、日常生活の具体的なイメージについては以下の記事でさらに詳しく知ることができます。
- 一人暮らしが不安になった時の「ケアハウス」という選択肢
- こちらの「シニアガイド」は高齢者に役立つ情報がまとめられたサイトです。この記事ではケアハウスの具体的な費用や基本的な生活環境を確認できます。
転職を考えている人へ
軽費老人ホームで働くメリットは、自立した生活ができる入居者が多く、介護職の身体的負担が少ないことです。デメリットは、身体的負担が軽い分、介護職としての実務経験アップにつながりにくいことが挙げられます。軽費老人ホームで働くことに向いているのは、介護職としての経験がない人や、介護ケアがメインの仕事に不安がある人などです。手厚い介護を必要としない人が多いので、自分のペースで仕事を覚えられるでしょう。
軽費老人ホームの求人を探すコツは、「特定施設入居者生活支援」の指定を受けた施設かどうかを最初に確認することです。指定を受けているかいないかで仕事内容が異なります。「介護職員処遇改善手当」があるか、併設している事業所の兼務があるか、夜勤や宿直があるかなど、条件面をよくチェックしましょう。インターネットで探せば求人はすぐに見つかりますが、転職エージェントに相談すればより詳しい情報が手に入ります。