利用するメリット
最大のメリットは「費用が安い」こと
老後の暮らしに不安を抱えている高齢者にとって、老人ホームの入居にかかる費用は大きな気がかりのひとつです。軽費老人ホームの概要について知ると、費用面で大きなメリットがあることがまずわかります。軽費老人ホームの利用料金は基本的に安価なので、所得が低い高齢者でも安心して入居できます。入居費用の目安は、食事サービスありのA型で6〜17万円、自炊のB型で3〜4万円程度となっています。C型のケアハウスになると、A型と同じ6〜17万円程度の費用が必要です。施設の利用料金は入居者の所得によって変動するものなので、その人にとって無理のない利用料金に設定されます。経済的な不安なく老人ホームへ入居できる仕組みがあることは、先々に多くの不安を抱えた高齢者の暮らしに安心をもたらします。
介護型なら要介護状態でも退去の必要がない
介護型のケアハウスに入居すれば、入居後に要介護状態になったとしても介護サービスを受けながらその施設で暮らすことができます。A型とB型の軽費老人ホームでは基本的に要介護者の入居が不可なので、介護型ケアハウスに入居することで高齢者が抱える大きな不安がひとつ取り除かれることになります。住み慣れた場所を離れることは健康な高齢者でも辛く、介護が必要なほど身体が弱ってしまった人ならなおさらのことです。将来介護が必要になった場合を考えると、介護型ケアハウスに入居したいと多くの人が考えるようになるのはもっともです。
一定のプライバシーが守られる
ケアハウスは基本的に個室なので、施設で生活していても一定のプライバシーを守ることができます。個室で生活することで、環境の変化などによる高齢者のストレスを軽くする効果も期待できます。日々の生活における自由度が高く、いざという時には頼れる人がいるという生活は、老後の生活を安心して楽しむための大きな支えになります。
レクリエーションが助けになる
ケアハウスでは、一定のプライバシーを守りつつもさまざまなレクリエーションの機会が設けられています。入居者同士やスタッフと入居者がレクリエーションを通じて交流することは適度な刺激となり、老化防止にもつながります。囲碁や将棋、カラオケなどの娯楽や塗り絵、入居者同士の談話の機会など、企画されるレクリエーションの内容は施設によってさまざまです。ケアハウスで生活している高齢者の中には、孤独を感じている人も大勢います。高齢者がいきいきと生活することは健康維持に関わる大切なことなので、ケアハウスで実施されるレクリエーションが果たす役割はけっして小さくありません。
転職を考えている人へ
軽費老人ホームで働くメリットは、自立した生活ができる入居者が多く、介護職の身体的負担が少ないことです。デメリットは、身体的負担が軽い分、介護職としての実務経験アップにつながりにくいことが挙げられます。軽費老人ホームで働くことに向いているのは、介護職としての経験がない人や、介護ケアがメインの仕事に不安がある人などです。手厚い介護を必要としない人が多いので、自分のペースで仕事を覚えられるでしょう。
軽費老人ホームの求人を探すコツは、「特定施設入居者生活支援」の指定を受けた施設かどうかを最初に確認することです。指定を受けているかいないかで仕事内容が異なります。「介護職員処遇改善手当」があるか、併設している事業所の兼務があるか、夜勤や宿直があるかなど、条件面をよくチェックしましょう。インターネットで探せば求人はすぐに見つかりますが、転職エージェントに相談すればより詳しい情報が手に入ります。